Top Next

HTMLに似せた楽譜記譜法MHTML

現在、楽譜をファイル化する方法はいろいろとあるが、いずれも楽譜ソフト独特のものであり、異なるソフト同志ではほとんど互いに交換できない。ようやく、そのデータの一部をSMF方式によりやりとりできる程度である。
そこで、この「Music HTML」を考案した。
データはテキストファイルとし、このため、どんなテキストエディターでも簡単に作成、編集、表示することができる。
音符を、音名とリズムによって書き表し、それ以外の情報はhtml文書のようなタグを使って表記することを原則としている。日常使っている音楽用語をそのまま使用するため、人が読んでもわかりやすい。また、簡単な楽譜なら、ほとんど音名を並べるだけで作成することができる。
一般のhtml文書が文字中心であるように、この「Music HTML」も、楽譜の意味する内容が中心であって、楽譜の言わんとすること自体とは関係の薄いレイアウトやデザイン、また楽譜に書き表されないような具体的な演奏効果については、ほとんど触れていない。もちろん、将来拡張することは簡単であろう。
多くの楽譜ソフトやその他の音楽ソフトがこのフォーマットを採用し、インターネット上でも見ることができるようなブラウザが作成されることを望んでいる。
1997.12.27 Ver 0.0.0a2


Previous Top Next

総則

タグ以外の文字は音符等とみなされる。例外は、文字を扱う<chord><text><lyric>に囲まれたものである。
タグは、オープンタグ(<タグ名>)とクローズタグ(</タグ名>)である。原則としてオープンタグとクローズタグとで音符等を囲むが、オープンタグだけ(エンプティータグ)の場合もあり、また希だが、一般のhtml文書と異なりクローズタグだけの場合もあり得る。アトリビュートは原則としてオープンタグに付けるが、一般のhtml文書と異なり、クローズタグにも付くことがある。
エンプティータグでなければ、タグが複数同時に使われているときには、原則として入れ子とするが、タグの種類によっては、実際に即し、入れ子としない場合がある。
文字については、一般のhtml文書に準ずる。タグ内の所定の場所にあっても、&によるエスケープ文字が可能である。また、&#と&bをシャープ、フラット、&+と&-をプラス、マイナスそのものとする。


Previous Top Next

音符と休符の情報

音名
C、D、E、F、G、A、B、c、d、e、f、g、a、b。
cはCのオクターブ上。
臨時記号
--、-、*(デフォルトでは省略可)、+、++を音符の後に付ける。臨時記号を必ず表示させたいときは音名の前に付ける。
オクターブ
中央のハを、4Cまたは3cとする。デフォルトは3。
休符
Rまたはr。n小節休みはnR(nr)と書いて良い。
音価
0(倍全音符)、1(全音符)、2、4、8、16、32、等を音名の後に付ける。デフォルトは4。付点は、数字の後に.(付点)、..(複付点)などを付ける。
和音
[と]で囲む。和音のすべての音が同じ音価の場合には、[]の直後に音価を書いてもよい。なお、直前と同じ和音の時は[]と略記できる。
ひとつの音符
ひとつの音符ごとにスペース(半角スペース、改行、タブ)で区切る。ただし、誤謬の恐れのない場合には、スペースを省略することができる。


Previous Top Next

楽譜

<mhtml>

楽譜は、<mhtml>タグで囲む。
別の<mhtml>タグで囲まれた楽譜は、違う楽章とみなす。

ex.

<mhtml>c d e f [e c] [d b] c2</mhtml>
上のリストの実施例


Previous Top Next

デフォルトの変更

<base>

文書内で省略したいものを指定する。クローズタグは、すべてのアトリビュートを同時にデフォルトに戻す。
アトリビュート
octave = ""
音符を書くときのオクターブ。デフォルトは3。
transpose = ""
移調して書きたいとき。"度数/半音の数"と表記し、"+2/+2"では、cと表記するとd音と解釈され、"-4/-6"では、同じくG-と解釈される。
transpose = "written","concert"
移調譜を実音で表記したいとき、"concert"とする。
length = ""
音符を書くときの音価。デフォルトは4。
beam = ""
連桁の長さ。デフォルトは4(3/8、6/8、9/8...拍子では、4.)。複合拍子の場合で、例えば5/8拍子で8分音符2つ+3つというようにしたい場合には、beam = "4 4."のようにする。また、連桁で繋ぎたい長さがひとつの音符で表せない場合には、音符を+で繋ぐ。数字の前または後にrを付けると、休符を越えて連桁を繋ぐ。
accident = "none","key","measure"
+(シャープ)ないし-(フラット)を省略したいときに使う。当然、*が省略できない場合が生じる。keyでは、調号で指定された音のみ省略することができる。measureでは、普通の楽譜のように、その小節内で以前に指定された臨時記号が有効になる。デフォルトはnone。<key>参照。
rehearsal = "1","A","a","AB","Ab","BB","Bb"
<rehearsal>で作られるリハーサル番号の初期値など。"1"、"A"は、初期値を表す。"a"は"A"を初期値とするアルファベットで、27番目をaとするもの。"AB"、"Ab"、"BB"、"Bb"は、Aを初期値とするアルファベットで、27番目をAAないしAaとして、28番目をAB、Ab、BB、Bbとするもの。デフォルトは"A"。
but = ""
rehearsalアトリビュートを使ったときに、飛ばす文字があれば指定する。古典的な楽曲でのJなど。
chord = ""
<chord>タグの中で使うシャープ、フラットを、#、bの変わりに+、-で記述する(しない)条件。ここに書かれた数字の前で+、-が記述してあるときは、#、bと解釈する。ただし、""の最初が^のときには、逆にここに書かれた数字の前を除き、+、-が記述してあるときは、#、bと解釈する。なお、音名の後については"0"で示す。デフォルトは"^5"。

ex.

<mhtml><base octave = 4 length = 4 transpose = +2>c d e f [e c] [d B] c2</mhtml>
=<mhtml><base transpose = +2>c d e f [e c] [d 3b] c2</mhtml>
=<mhtml>4d4 4e4 4f+4 4g4 [4f+4 4d4] [4e4 4c+4] 4d2</mhtml>
上のリストの実施例


Previous Top Next

複写

<copy><paste>

同じものを複写するときに使う。
複写元を<copy>タグで囲む。
<paste>で直前の<copy>タグ内を書いたのと(実音が)同じになる。
直前以外の場合には、双方にname = アトリビュートを使う。
<paste>タグのアトリビュート
times = ""
2回以上繰り返すとき。
transpose = ""
移調して複写したいとき。"度数/半音の数"と表記し、"+2/+2"では、cがdになり、"-4/-6"では、同じくG-になる。
transpose = "consert","written"
移調楽器の絡んだ複写で、実音で複写する(デフォルト)か、記譜で複写するか。
shape = "/","./.",".//.",".///.",".////."
省略譜で書く。"/"はスラッシュ、"./.",は%の形、以下、スラッシュの本数が増えるに従い、/が増える。

ex.

<base length = 16><copy>c d e d</copy><paste times = 3>
= <base length = 16>c d e d c d e d c d e d c d e d
上のリストの実施例


Previous Top Next

縦線

<bar><doublebar><finalbar>

小節線など。<bar>は、|(<>なし)と略記することができる。
アトリビュート
additional
小節の区切りと一致しない。小節の途中に入る複縦線や、弱起の曲を弱起で改段する場合など。
pickup = "(実際の音価)"
<bar>の次の小節が不完全小節。"4"で4分音符1つ分、"4 4 4"で4分音符3つ分。弱起の場合、曲頭に<bar pickup = 4>などとする(小節線は書かれない)。
scope = "global","staff","staves","staves:(stavesの名前)"
複数の譜表(五線)があるときの、このタグの有効範囲。"global"は全段(デフォルト)。"staff"は、その譜表のみ。"staves"は、直近の(入れ子の一番内側の)<staves></staves>に含まれる譜表。それ以外の<staves>タグを指定したいときは、"staves:(nameまたはtextで指定した名前)"とする。ただし、<bar>タグは、全ての位置に書かれることが望ましい。

ex.1

c d e f<bar>[e c] [d B] c2<finalbar>
上のリストの実施例

ex.2

<bar pickup = 4>G<bar>e d c B<bar>d c B<doublebar additional>c<bar>
上のリストの実施例

ex.3

<staves>
</staves>
上のリストの実施例


Previous Top Next

改段

<br><wbr><nobr>

改段のタグ。<br>は、段を強制的に変える。<wbr>は段を変えても良い。長い小節の中などで使う。<nobr>は、タグで囲まれた中は段を変えない。また、<space>参照。
<br><wbr>のアトリビュート
bar
弱起の讃美歌や唱歌に多い書き方で、小節の途中で改段し、そこに小節線を書く場合に、このアトリビュートを指定する。なお、<br bar>は、<bar additional><br>と書くこともできる。

ex.

c d e d<bar><br>c e d c<bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

音部記号

<clef>

ト音記号は<clef g>(デフォルト)、ヘ音記号は<clef f>、アルト記号は<clef c>。
小ヴァイオリン、ソプラノ、メゾソプラノ、テナー、バリトン、低バスはそれぞれg = "3"、c = "1"、c = "2"、c = "4"、f = "3"、f = "5"を使う。
ソプラノリコーダーに使うト音記号は<clef g+8>、テナーやギターに使うト音記号は<clef g-8>。
打楽器用は<clef p = "3c">(音符を書くときに「五線」の中央を3cとして書く場合)のようにする。
タブ譜は<clef tab>。

ex.

<clef g>c<clef f>c<clef c>c<clef c = 4>c<bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

調号

<key>

調号。sharp、flat、noneアトリビュートで指定する。<key sharp = "fc">または<key sharp = "2">でニ長調の調号になる。
その他のアトリビュート
naturals = "none","beforebar"
(曲の途中で)打ち消しのナチュラルを付けない、小節線の前に付ける。
invisible = "notice","repeat","afterrepeat"
(曲の途中で)前の段に予告をしない、リピートする前と調号が違っても予告しない、リピートする前と調号が違って予告した場合でもその後にそれを打ち消す調号を書かない。
scope = ""
<bar>タグと同じ。

ex.

d e f+ e<bar><key sharp = 2>d f+ e d<bar>d+ e d+ e<bar>
=<base accident = key>d e f e<bar><key sharp = 2>d f e d<bar>d+ e d+ e<bar>
=<base accident = measure>d e f e<bar><key sharp = 2>d f e d<bar>d+ e d e<bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

拍子記号

<time>

4/4拍子は<time 4/4>(デフォルト)。必要に応じ、<time (2+3)/4>、<time 2/4+1/8>のように書くことができる。4/4と2/2では、Cや¢の記号を使うのがデフォルト。
アトリビュート
text = ""
4/4と2/2で、デフォルトのCや¢を使いたくないとき、text = "4/4"、text = "2/2"のようにする。また、表示を実際と変えたいとき、<time 2/4 text = 6/8>のようにここに表示するものを書くことができる。拍子が以前と変わらない場合には、このタグがあっても表示しないが、textタグのある場合にはそれを表示する。
invisible = "notice","repeat","afterrepeat"
<key>タグと同じ。
listesso = ""
同じ長さの音符が表記上違う音価となるとき、その割合を示す。例えば4分の2拍子から8分の6拍子になるとき、<time 6/8 listesso = 2|3>のようにする。<bar>タグの

ex.

参照。
上のリストの実施例
・scope = "" :<bar>タグと同じ。<bar>タグの

ex.

参照。
上のリストの実施例

ex.

<time 2/2 text = "c|">c d e f <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

テンポ

<tempo>

<tempo text = "Allegro 4 = 128">のように書く。
ただし、メトロノーム記号は実記したくないが書いておきたい場合には、<tempo text = "Allegro" 4 = "128">または<tempo text = Allegro 4 = 128>のように4=を""から出す。この場合、音価はアトリビュート名とみなされる。
速度が少しずつ変化するものでは、アトリビュートをdownまたはupとする。ただし、rit、riten、rall、string、accelで始まるものについては、不要。
その他のアトリビュート
font = "italic"
イタリックの書体で。"i"、"ital"と略記できる。
scope = ""
<bar>タグと同じ。
over,under = "global","staff","staves","staves:(stavesの名前)","each"
scopeアトリビュートなどで指定された範囲のうち、どの五線の上(または下)に表示するか。"global"はscopeで指定された範囲全体の上(または下)に1つ。"staff"はこのタグのある五線のみ。"staves"は、直近の(入れ子の一番内側の)<staves></staves>に含まれる譜表の上(または下)に1つ。それ以外の<staves>タグを指定したいときは、"staves:(nameまたはtextで指定した名前)"とする。"each"で、すべての五線の上(または下)。デフォルトは、over = "global"だが、font = "italic"が指定されているときはover = "each"。
prepend = ""
テンポの前にmoltoなどの語を付けるとき使う。
append = ""
テンポの後に語を付けるとき使う。

ex.

<staves>
</staves>
上のリストの実施例


Previous Top Next

連桁

<beam>

エンプティータグで使われる場合は、連桁を分ける。クローズタグとともに使われた場合には、その中をひとつの連桁で書く。
アトリビュート
connect = ""
数本だけ残して連桁を分ける。アトリビュート値(=の後)は、残す本数。conと略記しても良い。このアトリビュートを使ったときには、エンプティータグとみなす。
scope = "staff","part","parts","parts:(partsの名前)"
複数のパートがあるときの、このタグの有効範囲。"staff"は、その譜表(五線)に書かれたすべてのパート(デフォルト)。"part"はそのパートのみ。"parts"は、直近の(入れ子の一番内側の)<parts></parts>に含まれるパート。それ以外の<parts>タグを指定したいときは、"parts:nameまたはtextで指定した名前"とする。ただし、<beam>タグは全ての位置に書かれることが望ましい。

ex.

<base length = 16>c d e f g a <beam>g f
e f<beam> e d c d </beam><beam>e c <bar>
d</beam><beam> e f f+ <beam>g a b a
g a<beam connect = 1>g f e f e d</beam><bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

確認の臨時記号

<accident>

確認の臨時記号の付け方。
アトリビュート
tie = "complex","next","tied"
臨時記号の付いた音に小節線をまたがってタイがついている時の、後の小節の臨時記号。"next"は、タイの付けられた音の後に同じ音があるとき、臨時記号を付ける。"tied"は、タイの付けられた音に臨時記号を付ける。"complex"(デフォルト)は、普通は"next"だが、段が変わるときのみ"tied"となる。
single = "none","clef","part","cleforpart","each","all"
tieアトリビュートが対象とする音以外の音。"clef"は、小節内で以前に臨時記号が付いていても、間で音部記号が変わったとき、確認の臨時記号を付ける。"part"は、小節内で以前に臨時記号が付いていても、パートが違うとき、確認の臨時記号を付ける。"cleforpart"は、clefとpartのどちらかの要因で臨時記号を付ける。"each"は、小節内で以前に臨時記号が付いていても、すべて確認の臨時記号を付ける。"all"は、以前に臨時記号が付いていてもいなくても、すべてに臨時記号を付ける(12音音楽などでの方式)。"none"は、なし(デフォルト)。

ex.

<accident tie = "complex" single = "part">
b a <tie> g+2 <bar> g+ a <tie> g+2 <bar> g+ a <tie> g+2 <bar>
g+ a <tie> g+2 <bar> g+ a g+2 <bar>
<parts>
</parts>
<bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

打ち消しの臨時記号

<deny>

打ち消しの臨時記号の付け方。
アトリビュート
same = ""
同じ音の変化音の場合。アトリビュート値(=の後)は打ち消しの臨時記号を付ける小節数。同一小節内は1。次の小節までが"2"(デフォルト)。"cont"とすると、小節線を挟んで連続している場合のみに付ける。(同一小節内の打ち消しの臨時記号を消すことはできない)
octave = ""
違うオクターブの場合。アトリビュート値は打ち消しの臨時記号を付ける小節数。同一小節内は"1"(デフォルト)。次の小節までが"2"。"0"は同一和音の場合のみを意味する。"cont"は連続している場合のみに付ける。"none"で付けない。
staves = ""
<staves bracket = "soft" bar = "connect">である段相互の場合。アトリビュート値はoctaveの場合と同じ。ただし、デフォルトは"none"。このアトリビュートでは、オクターブが同じでも違っても同様に処理する。

ex.1

<base length = 8>c+ d+ e+ f+ g+ 4g 4f+ a+ <bar> a2 c2 <bar> d1 <bar> e1 <bar>
上のリストの実施例

ex.2

<deny same = 1 octave = 0><base length = 8>c+ d+ e+ f+ g+ 4g 4f+ a+ <bar> a2 c2 <bar> d1 <bar> e1 <bar>
上のリストの実施例

ex.3

<deny same = 3 octave = 1><base length = 8>c+ d+ e+ f+ g+ 4g 4f+ a+ <bar> a2 c2 <bar> d1 <bar> e1 <bar>
上のリストの実施例

ex.4

<deny same = cont octave = cont><base length = 8>c+ d+ e+ f+ g+ 4g 4f+ a+ <bar> a2 c2 <bar> d1 <bar> e1 <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

強弱記号

<dynamics>

<dynamics f>、<dynamics mp>、<dynamics sfz>、<dynamics cresc.>などを、原則として付けたい音符の前に。
pppppp〜p、mp、mf、f〜ffffff、fz、fz、sfz、rinf、rinfz、fpは特別の記号で書かれる。
他に、cresc、decresc、dimで始まる語を使用できる。
<dynamics cresc...>〜</dynamics>のようにすることで、点線を使って長く書く書法に対応。
<dynamics cresc-en-do>〜</dynamics>のようにすることで、ハイフンを使って長く書く書法に対応。
これらの場合を除き、エンプティータグと見なされる。
<d>と略記可。
アトリビュート
delay = ""
オープンタグで、音符より右に書かれる場合には、その量を音価で示すか、<dynamics f delay = 50%>のように音価のパーセンテージで示す。デフォルトは"0%"。クローズタグでも同様に使用するが、デフォルトは"100%"。
prepend = ""
ダイナミクスの前にmoltoなどの語を付けるとき使う。
append = ""
ダイナミクスの後に語を付けるとき使う。
over,under
五線に対する位置。デフォルトでは、歌詞の付く譜表ではover、そうでないときはunder。
scope =""
<beam>タグと同じ。

ex.

<dynamics f>c e <dynamics sfz>g c <bar>
<dynamics dim. delay = "50%">d1<bar>
<dynamics p>e g <dynamics cresc...>b g <bar>
f</dynamics delay = 20%> <dynamics ff>a <dynamics de-cresc-en-do>4c a <bar>
g b 4d</dynamics delay = "8"> b
a 4c <dynamics p prepend = "pi&ugrave">4e 4c
上のリストの実施例


Previous Top Next

松葉の記号

<cresc><dim>

<cresc>タグ、<dim>タグは松葉(ヘヤピン)を意味する。音符をオープンタグとクローズタグで囲む。
アトリビュート
delay = ""
開始点、終了点が音符のそれとずれる場合には、音の開始位置からの量を<cresc delay = 8>、</cresc delay = 4>のように音価で示すか、<cresc delay = 50%>のように音価のパーセンテージで示す。デフォルトはオープンタグで0%、クローズタグで100%。
scope =""
<beam>タグと同じ。

ex.

<dynamics f>c e <dynamics sfz>g c <bar>
<dim delay = "50%">d1<bar>
</dim><dynamics p>e g <cresc>b g <bar>
f</cresc delay = 20%> <dynamics ff>a <dim>4c a <bar>
g b 4d</dim delay = "8"> b
a 4c <dynamics p prepend = "pi&ugrave">4e 4c
上のリストの実施例


Previous Top Next

アーティキュレーション

<staccato><staccatissimo><tenuto><accento><vaccento><fermata>

付けたい音符の前に書く。なお、<accento>は>、<vaccento>は山形記号。
クローズタグと一緒に使うと、そこまでのすべての音に記号が付く。
それぞれ、<stacc>、<staccmo>、<ten>、<acc>、<vacc>、<ferm>と略記できる。
scope =""
<beam>タグと同じ。

ex.

<base length = 8><staccato>G A <tenuto>B c</staccato> d <accento>e f <fermata>g<bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

ブレス

<breath><comma>

付けたい場所に書く。breathは「V」記号、commaは「,」記号。

ex.

g2 <breath> b2 <comma> <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

トリル

<tr>

波線を付ける場合には、クローズタグで音符を囲む。トリルに臨時記号を付ける場合には、<tr +>のようにする。

ex.

<time = 3/2> <tr> d e <tr +> f+2 </tr> <tr> g+2 </tr> <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

装飾記号

<ornament>

逆モルデント、モルデント、ターンなどの装飾記号とグライドなど。付けたい音符の前に。
アトリビュート
w、w|
逆モルデント、モルデント。
ww、ww|
長い逆モルデント、逆モルデント−モルデント。
‾、s
ターン、縦型ターン。
_ww、^ww
下からの短前打音付き逆モルデント、上からの短前打音付き逆モルデント。
_ww|、^ww|
下からの短前打音付きモルデント、上からの短前打音付きモルデント。
_、^
下からの長前打音記号、上からの長前打音記号。
|ww
上からの長前打音付き逆モルデント。
pushup,pushdown,pullup,pulldown
音符の前後に置かれる短い斜めの曲線。
comeup,comedown,goup,godown
音符の前後に置かれる短い斜めの直線。
delay = ""
音符より右に離れて置かれる場合には、その量を音価で示すか、<ornament ‾ delay = 50%>のように音価のパーセンテージで示す。

ex.1

<ornament w>c <ornament w|>d <ornament ww>e <ornament ww|>f <bar>
<ornament ‾>g <ornament >a <ornament _ww>b <ornament ^ww>a <bar>
<ornament _ww|>g <ornament ^ww|>f <ornament _>g <ornament ^>e <bar>
<ornament |ww>f e <ornament s delay = 50%>d2 <bar>
上のリストの実施例

ex.2

<ornament pushup>g <ornament pushdown>a <ornament pullup>b <ornament pulldown>c <bar>
<ornament comeup>g <ornament comedown>a <ornament goup>b <ornament godown>c <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

アルペッジョ

<arpeggio>

アルペッジョを付けたい音符または和音をオープン、クローズタグで囲む。<arp>と略記可。
アトリビュート
connect = "upper","lower","upperpart","lowerpart"
上または下の五線、パートのアルペッジョと接続。conと略記可。
dir = "up","down"
上下に矢印を付けたい場合。

ex.

<staves bracket = "soft">
<staves>
上のリストの実施例


Previous Top Next

ピアノのペダル

<ped>

クローズタグは「*」マーク。
アトリビュート
delay = ""
開始点、終了点が音符のそれとずれる場合には、音の開始からの量を音価で示すか、音の音価のパーセンテージで示す。デフォルトはオープンタグで"0%"、クローズタグで"100%"。
scope = ""
<beam>タグと同じ。ただし、デフォルトは"staves"。
line
線による表示。

ex.1

<staves bracket = "soft">
<staves>
上のリストの実施例

ex.2

<staves bracket = "soft">
<staves>
上のリストの実施例


Previous Top Next

奏法

<play>

付けたい音符の前に書く。
アトリビュート
1,2,3,4,5
指番号。
thumb
チェロなどの親指。
p,i,m,a,ch
ギターの右手。
0
丸印。<play 0>は、0と略記できる(<>なし)。ただし、前後にスペースが必要
+
十字。<play +>は、+と略記できる(<>なし)。ただし、前後にスペースが必要。
up,down
運弓記号
rh,rt,lh,lt
オルガンの足鍵盤の右足踵、左足踵、右足爪先、左足爪先。
over,under,left,right
位置。over、underは五線の上または下に、left、rightは、音符の符頭の左横、右横に付く。デフォルトはoverだが、rh、lhのみunder。

ex.1

<base length = 8><play 1>c <play 2>d e f
<play 0>g a <play thumb>b <play +>5c <bar>
上のリストの実施例

ex.2

<mhtml><play up>c <play down>d e f [e c] [d b] c2</mhtml>
上のリストの実施例


Previous Top Next

音符の形

<shape>

付けたい音符の前に書く。
アトリビュート
x
×型(白音符にあっては、白音符の中に×)。<shape x>はx(<>なし)と略記可。
rhombus
◇型(黒音符で、普通の黒音符と和音になっていない場合には◆)。
/
和音の斜線。2分音符以上では中抜きとなる。<shape />[]は、[/]と略記可。

ex.1

g <shape x>g a<shape x>2<bar>
[b <shape rhombus>4e]2 [b <shape rhombus>4e] <shape rhombus>4d<bar>
上のリストの実施例

ex.2

<shape />[] [/] [/]2<bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

陰譜

<small>

音符などを小さくする。

ex.

<staves><staff><time 2/4>
<small>[c e g]</small><!--符頭も符尾も小さく。-->
[c <small>e</small> g]<!--e音の符頭のみ小さく。-->
</staff>
<small><staff>r2</staff></small><!--五線そのものを小さく。-->
上のリストの実施例


Previous Top Next

トレモロ

<trem>

トレモロ。<trem 16>で、16分音符で刻むトレモロ。
このタグで2つの音符を囲むときは、2音間のトレモロ。

ex.

<trem 16>c <trem 16><tuplet 6,16>d4. <trem 16) e2 g2</trem><bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

右手、左手

<md><ms>

ピアノで、右手、左手を使う記号。カギが付く。
デフォルトでm.d.またはm.s.の文字が付く。textアトリビュートで文字を変えることができる。

ex.

<staves bracket = "soft">
<staves>
上のリストの実施例


Previous Top Next

ハープのペダル

<harp>

<harp c = + f = +>でニ長調のペダルセットになる。
over,under = ""
<tempo>タグと同じ。ただし、デフォルトはunder = staves。

ex.

<harp b = - f = + a = -><!--本来はここに音符が入る-->
上のリストの実施例


Previous Top Next

練習番号

<rehearsal>

textアトリビュートの後に実際に書く文字を入れる。デフォルトで、直前の<rehearsal>番号に続く文字または数字。scopeアトリビュートはないが、つねに"global"である。
アトリビュート
over,under = ""
<tempo>タグと同じ。

ex.

<base length = 1>
c <bar>
<rehearsal> d <bar> <!--最初の文字はbaseタグのデフォルトでA-->
<rehearsal under = global> e <bar>
f <bar>
<rehearsal text = 1 over = global under = global> g <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

その他の発想記号

<expression>

textアトリビュートの後に実際に書く文字を入れる。
その他のアトリビュート
delay = ""
音符より右に来る場合には、その量を音価で示すか、音符の音価のパーセンテージで示す。デフォルトはオープンタグで0%、クローズタグで100%。
over,under
<dynamics>タグと同じ。

ex.

<expression text = "espr." delay = 50%>c1
上のリストの実施例


Previous Top Next

タイトルや注

<text>

表示したい文字をこのタグで囲む。このタグの中は、html文書のタグを使うことができる。付随させたい音符などの直前に書く。
アトリビュート
over,under = ""
<tempo>タグと同じ。
head
ページの上に表記する。
foot
ページの下に表記する。

ex.

<text head><h2><center>Sonatine</center></h2><text>

Previous Top Next

スラーとタイ

<slur><tie>

原則として付けたい音符をオープンタグとクローズタグで囲む。タイの場合は、クローズタグを省略できる。<tie>は t と略記できる(<>は付けない)。和音のタイはt [....]のようにすることができる(タイの本数は音符の数だけ)。
up、downアトリビュートで、向きを指定することができる。
オープンタグとクローズタグが複数ある時には、一般に入れ子と解釈する。ただし、1音(または和音)にスラーを付けることはできないので、1音(または和音)をオープンタグとクローズタグが囲んでいる場合には、前後2つのスラーと見なされる。また、name = ""アトリビュートによって、オープンタグとクローズタグの対応を明示することができる。
スラーのクローズタグではcontinue = ""アトリビュートが使える。同じstuffの違うパートにスラーをつなげる場合、アトリビュート値(=の後)にパート名を、上のstuffまたは下のstuffにつなげる場合、アトリビュート値に"upper"または"lower"を、上のstuffまたは下のstuffの特定のパートにつなげる場合、"upper/(パート名)"または"lower/(パート名)"を指定する。
この場合、受け側のオープンタグで、continued = ""アトリビュートを使い、""にcontinue = ""アトリビュートと同様の内容を書く。
continueとcontinuedは、どちらもconと略記可。

ex.1

<staves bracket = "soft">
<staves>
上のリストの実施例

ex.2

<slur> c <slur> d e </slur> f </slur> <bar>
<slur> g <slur> a </slur> g </slur> e <bar>
<slur name = "1"> 4c 4d <slur name = "2"> [4c a] [b g] </slur name = "1"> <bar>
f e </slur name = "2"> d c <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

連符

<tuplet>

<tuplet 3/2,8>で、8分音符2つ分のところに8分音符3つ入れる3連符。
表示は、デフォルトでは、全体が連桁と一致する場合には/の前の数字のみ、全体が連桁と一致しない場合にはそれとカギカッコ。デフォルトから変更する場合は、text = ""アトリビュートで指定する。""で、数字なし。数字にカギカッコ、スラーをつけるときには""の中の数字などを[]、()で囲む。
/の後の数字は、/の前の数字より小さい最大の2の自然数乗の数字の時(3/2、5/4、6/4、7/4、9/8〜15/8など)、省略できる。また、,の後の数字は、連符の最初(タグの直後)の音符の音価と同じ時、もしくは、クローズタグを用いるときに、省略できる。
なお、baseタグのbeamアトリビュートに関わらず、連符の中はできる限り1つの連桁でつなげられる。

ex.

<base length = 8>
<tuplet 3/2,8 text = "[3:2]">c d e <!--3/2,8の/2,8はなくてもよい-->
<tuplet 3 text = "">f g a
<tuplet 3>B4 a4 g4<bar>
<tuplet 5>e f g a b
<tuplet 3,4>5c2 c4<bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

装飾音符

<grace>

1音のときはクローズタグは不要。また、入れ子にならない。
アトリビュート
slash = "exist","none"
斜線の有無。デフォルトでは8分音符1音のとき有り、その他のときなし。

ex.

<slur><grace>a g2</slur>
<slur><grace slash = "none">f8 e</slur>
<slur><grace>e16 d16</grace> c</slur> <bar>
c
<slur><grace>e8 d</slur>
<slur><tr> f2 </tr> <grace>e16 f16</grace></slur> <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

オクターブ記号

<ottava><ottavabassa>

オクターブ記号を付ける音符をオープンタグとクローズタグで囲む。文字の部分をどのように書くか示したいときには<ottava text = "8va" next = "(8va)">(デフォルト)<ottavabassa text = "8vb" next = "(8vb)">(デフォルト)とする。nextは、2段目以降の表示。

ex.

<base lengrh = 8 octave = 4>
c d B c <ottava>A B G A<bar>
B c d</ottava> e f g a b<bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

譜表

<staves><staff>

五線のタグ。同時に演奏する複数の五線を、<staves>タグで囲む。
<staves>タグの中では、1段の五線を<staff>タグで囲む。<staff>の代わりに<staves>を使うと、ネストできる。
<staff>タグの中に<staves>タグを入れることもできるが、それは、一時的にその五線が複数段に分かれることを意味する。つまり、<staves><staves>(A)</staves><staves>(B)</staves></staves>のA、Bは同時だが、<staff><staves>(A)</staves><staves>(B)</staves></staff>では、Aの次にBを演奏することを意味する。

<staves>の中の<staff>は、先に書かれたものが上の五線と認識される。
<staves>のアトリビュート
optimize = "all","all:","next","next:","together"
最適化。このアトリビュートがある場合は、あるstaffが、ある段の左から右まですべてが休符の時に、隠される。allですべての場合。nextでは、曲の冒頭を除く。:の後には、すべてのstaffが休符の時に、残すstaffの名前を入れる(stavesが一番外側の入れ子で無い場合には、不要)。"together"は、スコア内のピアノの譜のように、すべての(ピアノなら両手の)staffがともに休符の場合のみ最適化する(stavesが一番外側の入れ子の場合には、無効)。
combine = ""
そのstavesに含まれるすべてのstaffの、ある段の左から右まですべてが同じ場合に、1本の五線に統合する。""は、統合後のstaffの表示する名前。オーケストラのチェロとコントラバスなど。2段目以降の名前はcombinenext = ""に書く。
bracket = "hard","soft"
太い直線の〔型の括弧と、大譜表で使われる{型の括弧。
single = "on","off"
最適化で1段だけ残ったとき、括弧を残すかどうか。デフォルトは、bracket = "hard"では"on"(残す)で、"soft"では"off"(消す)
bar = "connect","disconnect"
小節線をつなげるかどうか。デフォルトはbracketが指定の無いときdisconnectで、指定のあるときconnect。それぞれon,offと書いて良い。
<staves>と<staff>のアトリビュート
text = ""
実際に表示する楽器名。シャープ、フラットは+、-と書くことができる(ハイフンは&-とする)。
next = ""
2段目以降に表示する楽器名。
name = ""
実際に表示しないが内部で使う楽器名(五線名)。
in = ""
移調楽器。in = "B-"(クラリネットなど)のようにする。実音記譜をin = "c"とし、1オクターブ低い音が出るのを"C"、長7度高いのを"b"とする。実音が9度〜2オクターブ低い場合、音名の前に-を付け、以下、オクターブごとに-の数を増やす。実音がオクターブ以上高い場合、音名の前に+を付け、以下、オクターブごとに+の数を増やす。ピコロはin = "+c"、アルトサックスはin = "E-"、テナーサックスはin = "-B-"。
<staff>のアトリビュート
lines = ""
五線が五本線でない場合の線の本数。これを指定すると、調号を表示しない。五本線でも調号を使わない場合にもlines = "5"のように使用できる。
tab = ""
タブ譜。各弦のピッチを""内に書く。tab譜を作る場合には、tab譜と元の譜とを<staves>タグで囲む。<clef = tab>は省略できる。<string>タグ参照。

ex.1

<staves optimize = "next:Violin I">
</staves>
上のリストの実施例

ex.2

<staff text = "Bar. Sax. in E-" in = "-E-"><key sharp = 4><copy>a g+ a 4c+ </copy><bar></staff>
<staff text = "Ten. Sax. in E-" in = "B-"><text>muta in Tenor Saxophone in Bflat</text>1r<bar>
<paste><bar><!--<paste>タグは、実音で複写している-->
</staff>
上のリストの実施例


Previous Top Next

タブ譜の弦の指定

<string>

タブ譜の中で特定の弦を指定したい場合、<string 1>のようにする。デフォルトは、できるだけ高い弦を使う。オープンタグがいくつあっても、クローズタグは1つで、デフォルトに戻すことを意味する(入れ子としない)。

ex.

<staves>
</staves>
上のリストの実施例


Previous Top Next

声部

<parts><part>

1譜表内の声部。1段の五線を符尾の向きで上下にかき分ける場合、全体を<parts>で囲み、それぞれのパートを<part>で囲む。<parts>と<part>の関係は、<staves>と<staff>の関係と同じ。
<parts>の中の<part>は、先に書かれたパートが上のパートと認識される。
<parts>のアトリビュート
onestem = "note","beam"
同じリズムのパートは、1本の符尾にまとめる。"beam"を指定したときには、少なくとも連桁の長さだけ同じリズムの時に限り1本の符尾にまとめる。
twostems = "note","beam"
onestemと同じだが、少なくとも上下2本の符尾は残す。3パート以上の場合に使用する。
same = "heads","stems","none"
onestem、twostemsが設定されているときの同じ音で同じリズムのパートの書き方。"heads"では符頭を左右に2つ、"stems"(デフォルト)では符尾を上下に2つ書く。"none"では、全く1つの音符のみ書く。
samemeasure = ""
2つのパートが1小節以上同じ場合に、アトリビュート値を表示して、same = "none"のように解釈する。アトリビュート値は、a2、zu2、to2が一般的。
norest = "whole","all","none"
一方のパートが休みの時そのパートの全休符または、全ての休符を表示しない。デフォルトは"none"(表示する)。
<part>のアトリビュート
name = ""
内部的に使うパート名。時間的に別の箇所にあらわれた同じstaveの同名のpartは、1つのパートとみなす。
text = ""
表示するパート名。norest = ""の指定によって一方のパートが書かれないとき、残ったパートのパート名を記す場合に使う。
stem = "up","down","free"
符尾が2本以上になるとき、符尾の向きを指定したい場合に指定する。デフォルトでは、一番最初に書かれたパートが"up"、最後が"down"、間のパートは"free"(適宜)。
from = "upper","lower"
<lower>、<upper>タグで上下の五線から飛び出してきた音符の取り扱いを特に示したいとき、それをひとつの<part>として、このアトリビュートでそのことを示す。

ex.1

<!--1小節目-->
<parts>
</parts>
<!--2小節目-->
<parts onestem = "beam" same = "stems">
</parts>
<!--3小節目-->
<parts onestem = "note" same = "heads">
</parts>
<!--4小節目-->
<parts onestem = "note" same = "none" norest = "all">
</parts>
上のリストの実施例

ex.2

<!--1小節目-->
<parts>
</parts>
<!--5小節目-->
<parts onestem = "beam" samemeasure = "a2" norest = "whole">
</parts>
上のリストの実施例


Previous Top Next

コードネームなど

<chord>

コードネームは、<staves>タグの中の1<staff>のようにして書き、<staff>タグの代わりに<chord>タグで囲む。ただし、1段譜の場合には、<staves>の中の<staff>のように書く代わりに、<parts>の中の<part>のように書いてよい。
<chord>内の書き方。
コードネームをそのまま書く。tacetは、tacet、no chordはnochordと書く。
数字などを縦に並べたいときには、下段を書いた後に^を書いて上段をつなげる。
本来はシャープ、フラットは#、bで記述するが、デフォルトでは5の前を除き、-、+を使用できる。<base>タグのchordアトリビュート参照。
○はo、φは0、△は&で書く。
音名の後などでシャープやフラットが紛らわしい場合には、間に;を挿入する。
onコードは/またはonを使う。
コードネームの後に、コードネームの適用する長さを示す音価を付ける。コードと音価の間にはスペースを入れる。音価のデフォルトは、普通の音符と同じ。
コードを書かずに音価だけ書くこともできる。前のコードが継続しているとみなす。(この場合、前のコードの音価も省略できない)
音価が1小節以上になるときは、3r(3小節)のように書ける。
その他、普通にタグを使用することができる。
コードネームがない楽譜でも、テンポやリハーサル番号など、楽譜全体に関わる記号を、ここにまとめて書くという使い方もできる。

ex.

<staves>
<staves>
上のリストの実施例


Previous Top Next

符尾の向き

<stem>

符尾の向きを強制的に変えたいとき、このタグで囲む。<stem up>、<stem down>で、符尾の向きが強制的に上、または下になる。同時に、その音から始まるタイのデフォルトの向きを、符尾と同じ方向にする。ただし、<tie>タグの指定を優先する。

ex.

<base octave = 4>
G <stem down> G </stem> G <tie> c <bar>
<stem up> c <tie> c </stem> c <stem down> <tie> A <bar>
A <tie up> A A </stem><stem up> B </stem><bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

五線からの飛び出し

<upper><lower>

ある声部が一時的に隣接する五線に書かれる場合に使う。受ける側の五線では、その小節に音符があれば、声部書法となる。また、その小節に音符がないときには全休符が省かれる。<part>タグの<from>アトリビュートで変更できる。

ex.

<staves bracket = "soft">
</staves>
上のリストの実施例


Previous Top Next

繰り返し記号

<repeat>

オープンタグは繰り返しの始まり、クローズタグは繰り返しの終わり。クローズタグを単独で使用できる。
アトリビュート
additional
小節線と一致しない。

ex.

<bar pickup = 4> c <bar> d e f g <bar> f e d </repeat additional>
<repeat additional> f <bar> e d c d <bar pickup = "4 4 4"> e d c </repeat><finalbar>
<!--additionalアトリビュートを使う変わりに前後に<bar pickup...>を使ってもよい-->
上のリストの実施例


Previous Top Next

繰り返しカッコ

<ending>

<ending 1>で、1番カッコのはじまり。1のあとにピリオドを打っても良い。1のところに数字以外にfineと入れることもできる。繰り返しの終わりの前以外でカッコを閉じる場合には、閉じるところにクローズタグを入れる。


Previous Top Next

繰り返し用語(マーク)、スペース

<dc><ds><fine><vide><space>

繰り返し記号など。<dc>タグはクローズタグのみ使用される。<ds>タグのクローズタグがD.S.で、オープンタグは、戻り先のセーニョ(記号)となる。<vide>はいわゆるコーダマーク。飛び先がクローズタグとなる。
<space>は、段を変えるか、変えない場合には五線を切って間隔を開け、音部記号と調号を付け直す。Coda等の場合に使う。
<dc><ds><fine><vide>のアトリビュート
additional
小節線と一致しない。
prepend = ""
用語(マーク)の前にtoなどの語を付けるとき使う。
append = ""
用語(マーク)の後に語を付けるとき使う。
text = ""
</dc></ds><fine>で、D.C.、D.S.、Fine以外の語を使うときに指定する。また、<vide></vide>で、記号の下にvi-、-deを加えるときに指定する。
<dc><ds><vide>のアトリビュート
no = ""
ナンバーを付ける場合。
videのアトリビュート
ossia
コーダなどのように必ず飛ぶのでなく、単に省略して演奏しても良いことを示す場合にもvideが使われるが、その場合にこのアトリビュートを指定する。

ex.1

c d e f <bar> g a b 4c <doublebar><fine> 4d 4c b a <bar> g f e d <doublebar></dc>
上のリストの実施例

ex.2

<key sharp = 2>
c d e f <doublebar> <ds> g a b 4c <doublebar><vide> 4d 4c b a <doublebar> </ds>
<space></vide append = "Coda">g e c r <finalbar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

歌詞

<song><lyric><syllable>

歌詞を付けたい音符を<song>で囲み、その後に歌詞(音節ごとに半角スペースまたはハイフンで区切る)を<lyric>タグで囲む。それぞれ幾つあってもいい。<syllable>タグは、<song>の中で、必ず1音節で歌われる音符を囲む。2番目以降の音符は、歌詞の弦五に従い、歌詞延ばし記号やハイフンを使ったり、音引き記号を使ったりする。
<lyric>のアトリビュート
no = ""
番。
text = ""
番(番を表示する)。
tied = "ignore"
この指定がなければ、タイの付けられた音符を<syllable>で囲まれたように扱う。
slured
スラーの付けられた音符を<syllable>で囲まれたように扱う。
beamed
連桁で繋がった音符を<syllable>で囲まれたように扱う。

ex.

<song> g a b <tie> a <bar> a <syllable> g f <syllable> e <bar></song>
<lyric no = "1">It is ve-ry use-ful</lyric>
<lyric no = "2">あ め の ふ る ひ</lyric>
上のリストの実施例


Previous Top Next

カッコ付け

<parenthesis>

タグで囲んだものに丸カッコをつける。

ex.

<parenthesis><dynamics f></parenthesis>c e <parenthesis>g</parenthesis> 4c <bar>
上のリストの実施例


Previous Top Next

グリッサンド

<gliss>

グリッサンド。
クローズタグではcontinue = ""アトリビュートが使える。同じstuffの違うパートにつなげる場合、=のあとにパート名を、上のstuffまたは下のstuffにつなげる場合、=のあとに"upper"または"lower"を、上のstuffまたは下のstuffの特定のパートにつなげる場合、"upper/パート名"または"lower/パート名"を付ける。
この場合、受け側のオープンタグで、continued = ""アトリビュートを使い、""にcontinue = ""アトリビュートと同様の内容を書く。
continueとcontinuedは、どちらもconと略記可。
オープンタグとクローズタグが複数ある時には、一般に入れ子と解釈する。ただし、1音(または和音)にグリッサンドを付けることはできないので、1音(または和音)をオープンタグとクローズタグが囲んでいる場合には、前後2つのグリッサンドと見なされる。また、name = ""アトリビュートによって、オープンタグとクローズタグの対応を明示することができる。<slur>タグ参照。
その他のアトリビュート
line = "straight"
デフォルトでは波線。
text = ""
デフォルトは"griss."。
length = ""
線の長さ。音価か%で指定する。デフォルトは100%。
align = "right","left","center"
lengthを指定したときの位置。デフォルトは"right"。

ex.

<gliss>c 4c</gliss> <gliss text = "port." length = "8">e4. 4g8</gliss>
上のリストの実施例


Previous Top Next

その他の直線

<line>

音符を直線で結ぶ。ただし、2音が同時の場合には、「[」マークになる。
オープンタグとクローズタグが複数ある時には、一般に入れ子と解釈する。ただし、1音に直線を付けることはできないので、1音をオープンタグとクローズタグが囲んでいる場合には、前後2つの直線と見なされる。また、name = ""アトリビュートによって、オープンタグとクローズタグの対応を明示することができる。<slur>タグ参照。
その他のアトリビュート
continue,continued = ""
<gliss>タグと同じ。

ex.

<staves bracket = "soft">
</staves>
上のリストの実施例